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昨夜、NHK総合で放映した「AtoZ」では、現代のペットの受難を見た。ペットショップのことや、
無茶な繁殖のことは以前からあったことだが、今はインターネット上での、ペットの譲渡、販売があり、
譲る相手がどんな人物かを知らないのに、いたいけな動物たちが、やりとりされている。
中には、次々と子猫を貰い受けては、虐待、放置を繰り返す常習犯、
集めては世話をせず、死なせてしまう癖のある人、
そんな人たちと、対峙するボランティアの苦労が取り上げられていた。
ため息が出っぱなしの内容だったが、明るい点は、熊本県の愛護センターは、殺処分ゼロを目指し、
若い職員が犬の保護をしていたし、ドイツでは、とっくに国を挙げて保護に力を入れている。

私が子供の頃の田舎では、犬も猫も、大事にされる例は少なく、番犬、ねずみ取りの役を担えばいいけれど、
それ以上の愛護の対象ではなかった。子犬も子猫も貰い手を捜すでもなく、生まれれば、袋に入れられ
川に流された。私たち子供はそれを見ると拾いに走り、こっそり家に持ち込んでは、見つかり、こっぴどく叱られて泣く泣く元の所へ・・・。つらい記憶になっている。
自分で飼う実力のない者は仕方がなかった。「大人になったら・・・・」


たくさんの犬猫を飼ってきたけれど、「ペット」という感覚はない。自分のモノというよりは、生活を楽しくしてくれる、仲間というか、相棒・・・。来るもの拒まず、去るもの追わず。だから、ことさら、躾もしないし、飾ることも連れ歩くこともない。医療も最低限のことだけでかんべんしてもらう。


もう子犬も欲しくない。むしろ老いた犬に愛着を感じるようになった。お年寄りと老犬が寄り添って散歩する姿に、いつも感動を覚える。静かな豊かさ、限りある時間のいとおしさ・・。


世の中には、子犬にきゃあきゃあ言う人ばかりではなく、病気や障がい、老いた犬を、充分わかって引き取ってくれる方もいる。
そんな、成熟した社会になるといいと思います。