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痛む足の付け根(尻?)をかばいながらも、工場長は、樽のテーブルの足を作った。

「痛み止めを飲まなきゃ眠れない・・・」と、ぐうぐう寝ていた。さっさと整骨院か、治療院なりと、

行ってみればいいのに、まったくその気もなく。



歌舞伎の御曹司と、キャスターのお嬢さんの婚約会見の中で、「来世も、再来世も一緒にいようね」

という口説き文句が出てきたが、え!っと思ってしまった。

長い人生の山坂を越えて、お互いに、この人しかありえない、「かけがえがない」と、

しみじみ感じた時なら、いいかもしれないけど。

まだお互いの、真の姿もわからないうちに、しかも、困難を味わってもいない絶頂期に、

こんな言葉を使うのは、かえって「軽さ」を感じてしまう。

来世は、今の自分の記憶はないわけだし、容姿も境遇も、まるで違う人。どんな雑踏の中からでも、

きらりと光る、その人に巡り合うわけだから、ありえるだろうけれど、口に出すのは、ちょっと・・。

婚約指輪も、破格に大きい。

何かの映画で見たのだったか、素朴な恋人たちが、やむなく分かれる時、彼が紙のこよりを、

彼女の指に結びつけたシーンがあった。映画「三丁目の夕日」では、見えない指輪だけれど、

しっかりと指にはまり、彼女の目にだけは、きらめいて見えていて、つらい境遇を支える指輪だった。

やはり、こういうほうがロマンチックだ。貧乏な場面ばかりだなあ。